2011年1月21日金曜日

塔婆・紙塔婆・観音院先師五輪塔

◆塔婆とは
 塔婆は卒塔婆(そとば)とも呼ばれます。これは古代インドのお墓「ストゥーパ」の音写で漢字はその意味をあらわします。

 お釈迦さまがご入滅された時に、そのご遺骨が八つに分けられ、それぞれの国の王が舎利塔を建立してお祓いしたことから、後に供養塔のことを示すようになりました。

 もとは半球型の胴の上に塔が立つ様式でしたが、中国や朝鮮半島、日本へと伝わるうちに上部だけが発展して五重塔を初めとする多重塔、宝塔となったといわれています。

 しかし、五重塔の建立はごくわずかの限られた人にしか出来ませんので、石で造られた五輪塔をご供養するようになりましたが、それでも皆々が出来るかといえば無理があります。

 そこで、石塔の代わりに細長い板に塔の形を切り込んだ板塔婆を亡き人の追善供養の為にお墓の側にたてるようになりました。

 普通、卒塔婆・塔婆と呼ばれるのはこの木製の板塔婆のことをいい、五重塔などの建築物は塔、五輪塔は石塔と呼ばれています。

 しかし、元々の意味から考えると亡き人の追善供養のために供養塔として建立されたすべての塔は、卒塔婆ということも出来るのではないかと思います。お塔婆のご供養をされることは、供養塔を建立されることに代わるとても功徳あることなのです。

 塔婆の頭部は五輪塔を模り、宝珠、半月三角、円、方が刻まれています。 

 そして、真言宗では「空・風・火・水・地」の五文字が上から順に記されています。これは、万物を構成する根本的要素である五大をあわらしています。
 
 観音院のお塔婆は、この文字を梵字で「きゃ・か・ら・ば・あ」と書き記されています。

「駆け込み寺の観音院」
〒733-0032 広島県広島市西区東観音町10-2
電 話:082-233-5000
http://www.kannon-in.or.jp/

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